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銀塩プリントとインクジェットプリント。

Posted by on 11月 10, 2013 in DA35mm Macro Limited, K-5, PENTAX, PHOTOGRAPHY | No Comments
PENTAX K-5 smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited ISO160 f8 1/1000

PENTAX K-5 smc PENTAX-DA 35mm F2.8 Macro Limited ISO160 f8 1/1000

ここ最近、インクジェットプリントを色々と試してみているので、今回は自分の頭の整理のためにも銀塩プリントとインクジェットプリントの違いについて整理しておきたいと思う。

今回、長々と色々書いているけど、結論としてはどちらの方が優れていると言い切れるものではなく、それぞれの特性を理解して、自分の好みに合った使い方をすることが大事ということ。こういう話は、どちらかというと銀塩プリントの方が優れている!という結論をよく見かけるけど、インクジェットの方が優れているとこもろあると思うので、僕はやっぱり使い分けだと思う。
以下は、それぞれのプリント方法とかについて、備忘録的にすごく長々と書いているので、ご興味のある方だけお目通しいただければと…。
まず、銀塩プリントとは何かということだけれど、印画紙に露光させるプリント方法を意味している。
そもそも「銀塩」という言葉は、フィルムと印画紙にハロゲン化銀が使われていたことに由来しているもので、露光から現像のプロセスが銀の化学変化であることからそう呼ばれるようになったみたいだ。
原理についてはごくごく簡単にキャノンのHPに照会されている。
だから、たとえデジタルであったとしても印画紙にレーザー露光してプリントする(印画紙に3色のRGBレーザーで感光させる)方法はそのプロセスに銀が含まれているから銀塩プリントと言われているみたい。

インクジェットプリントについては、言葉のとおり、紙にインクをジェット噴射して吹き付ける方法。だいぶ前の記事ではあるけれど、TDKの雑学コーナーでインクジェットプリントのことが少し書かれている。

この違いをもって、「写真とは印画紙に焼き付けるものを言うので、インクジェットプリントは印刷物であり写真ではない」ということを言う方もいるけれど、僕は像を得る手段が異なるだけでどちらも写真だと思っている。

銀塩プリントで使う印画紙には、カラーフィルムと同じようにCMY(シアン・マゼンダ・イエロー)3層構造があり(保護層とか含めると全体では10層構造くらいらしい)になっていて、RGB(赤緑青)のレーザーで露光させて現像する仕組みで、このへんはフィルムと同じ。
レーザーはRGBの各色が256階調で出力されるらしく、256の3乗で16,777,216色になるらしい。その光を受けて発色するわけだけど、印画紙がレーザーと同じ細かさで発色するのかどうかはよく分からない。CMYのそれぞれの層が発色してそれが組み合わさった色が見える、という部分はアナログなので、数値化できないと思っているのだけど、違うかな。
ただ、色々ググってみても、銀塩写真の解像度も300dpi程度という情報が多く、その解像度の中で、どういう発色になるのかという問題であって、プリントの質としては印画紙側の性能によるところもかなり大きいのだと思う。

それに対して、インクジェットプリントの場合、色を混ぜて吹きつけることはできないから、重ねて吹きつけたりしているらしい。写真の微妙な階調を表現するために、インクの大きさや量や位置を調節しながら吹きつけているらしく、当然ながら技術的な詳細は全く分からないのだけれど、この部分こそがメーカー各社のノウハウが凝縮されたプリンター技術なのではないだろうか。
ちなみにデジカメとインクジェットの組み合わせで必要な画素数やdpiについての説明はこのページが簡潔な説明。

よくディスプレイの解像度を示す単位としてppi(ピクセルパーインチ)、印刷物の解像度を示す単位としてdpi(ドットパーインチ)がそれぞれ使われていて、概念としては似ているものではあるけれど、デジカメのデータをインクジェットで出力しようとするときにはppi=dpiという考えはできないらしい。

というのも、先のリンク先にも書いてあったけど、単純に1つのピクセルを1つのドットで表現しているのではなく、複数のドットで表現しているかららしい。インクは4〜10色程度だから、インク一滴では微妙な色合いが表現できず、複数の色を様々な量吹きつけることで表現しているということだろうか。最近のインクジェットプリンターで人間が識別可能とされているらしい300dpiを遙かに超える「9600×2400dpiでのプリントが可能」と書いてあったりするのはより細かく制御してインクを重ねたりして色の調整をするため。

プリンターメーカーは、吹きつけたインクがペーパーにどうやって付着してどれくらい滲んで他の色とどんな交わり方をするのかというのは、自社が出しているプリントペーパーを最優先にシステム設計されているはず。そうだとすると、他社のプリントペーパーを使うとプリンター本来の力が発揮できない、ということがあり得るはずで、発色の感じが微妙に違ったりするのはペーパーの白色度の違いもあるだろうけど、プリンターが前提としている紙の質と異なるからというのもあるのかもしれない。とはいえ、その違いは小さいもので、好みの範囲とも言えるかなという感じだと思うけど。

それに対して銀塩プリントの場合、発色については印画紙のCMYの各層にある粒子の細かさと各層の発色のバランスでプリントの質が決まる(はず)。まぁ、銀塩とインクジェットではプリントに対するアプローチが違うので、両者を比べるのはナンセンスな部分があるような気もするけど。銀塩プリントは業務用の機械しかないので、お店に出すしかないのだけれど、お店によって仕上がりが違う。それはプリントをする人が好ましいと思われる色合いなどに調整するからという理由と、もう1つは使っている印画紙によっても発色が変わるからだと思う。
ノーリツの機械もフジフィルムの機械も現像液の温度は機械で0.1℃単位とかで細かく調整されているはずなので、無修正でプリント依頼をすればどこに出しても同じ仕上がりになるはずだけれど、どうも微妙に感じが違うプリントになったりすることがあって、この原因が僕にはよく分からない。機械の調子のせいなのか、現像液等の劣化具合のせいなのかそれ以外の何かがあるのか。このあたりは現場で実際に業務をしている人にきいてみないことにはよく分からないと思う。

インクジェットも銀塩プリントも解像度は300dpiで同じとすれば、写真のできあがりの違いはその他の要素によることになる(ただ、この解像度が300dpiという考え方がどういうものなのかは少し調べたくらいではよく分からなかった)。それは例えば階調性の表現であったり、発色の感じであったり、輪郭の表現であったりと個人的な主感によって判断が分かれる要素だ。だから、L版でプリントされたインクジェットプリントと銀塩プリントを見比べてみて、どっちが優れたプリントかを判断できない若しくは判断が人によって分かれるのはある意味当然と言える。
写真プリントの美しさは、解像度だけではなく、インクの色数や階調表現の豊かさにも大きく左右されるため、写真プリントの質を考えたとき、解像度というのは結局のところその尺度の一つに過ぎない。

 

今回、家でインクジェットプリントを始めてみて、しくみとかを少し調べてみたりしたけど、インクジェットプリントに関する技術力は想像していた以上に高かった。インクジェットプリントがここまできれいにできるようになったのには、プリンターヘッドをはじめとした関連部品の製造技術向上もあるのだろうけど、このインクジェットプリントのシステム制御に関する技術によるところが大きいのだと思う。デジタル化の波はフィルムに対してだけではなくて、プリントにも来ていることを今更ながら実感。

大きく引き延ばしたり、大量のプリントをする場合は、コスト的にも時間的にも写真屋さんにお願いした方がいいかもしれないけど、気に入った写真を少しずつプリントするのであれば、家でのプリンターでも十分な品質が保てると思う(ペーパーの質やインクの数などにもよるだろうけど)。
よく耐用年数について、銀塩プリントの方が良いと聞くけれど、ちゃんとアルバムに入れて保存していればそれほど差はないのではないか。これは結果が出るには時間がかかるので何とも言えないけど、仮に劣化してしまったとしても、またプリントすれば良いだけの話であって、それほど重要なポイントではなくなってきているのではないだろうか。

とまぁ、長々と色々書いてみたけれど、技術的な詳細は当然分かるはずもないし、インクジェットと銀塩プリントとどちらが良いと言い切れるものがあるわけでもないので、自分が求めるプリントがどういうもので、それを実現するのに適した手段をとるしかない、という当然の結果に行き着くわけで。
ただ、そのためには、インクジェットプリントにしろ銀塩プリントにしろ、色んなプリンターやペーパーを試してみるとか、色んなお店に出してみて、自分の好みを探すという地道な努力を続けるしかない…。

プリントも考え出すとキリがなくて難しいなぁ。。。

 

 

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