人の善意が本当に嬉しかった日。

Posted by on 2月 4, 2014 in K-5, LIFE, PENTAX, SMC TAKUMAR 55mm f1.8 | No Comments
PENTAX K-5 SMC TAKUMAR 55mm f1.8 ISO400 f1/40

PENTAX K-5 SMC TAKUMAR 55mm f1.8 ISO400 f1/40

今日、仕事の出先で定期入れを落とした。
朝、駅の改札を出るときまでは確かに使っていたのに、夕方帰ろうとポケットに手を入れてみたらいつもそこにあるはずの定期入れがない。スーツのポケットにも鞄にもない。

一瞬頭が真っ白になって、まず何をしたらいいのかすぐに判断できなくて、何回も鞄の中を見返したりしてしまった。5ヶ月ほど残ってる定期と2枚のクレジットカードが入っているというのもあったのだけど、その定期入れは結婚前にプレゼントでもらった大切なものだったので。

今日歩いた範囲は狭いので、一瞬自分で探してみようかとも思ったけど、落としたのは多分朝なので、そのまま落ちてる可能性は低い。他にできることと言っても、交番に届け出を出すことくらいしか思いつかない。

多分出てこないだろうけど、やれるだけのことはしておこうと、とりあえず駅ちかくの交番へ。20代後半くらいの若い警察官が色とか中に入っていたものとか色々質問しながら調書みたいなのを書いてくれた。
その間、カード会社に連絡しなきゃなー、とか定期買い直そうかどうしようかなーとか、色々考えたり。もう心ここにあらず、みたいな感じ。

調書ができると、警察官が警察署に電話。遺失物の登録の電話でもしてるのかなと聞いていると、「それって、2つ折りですか?」と質問。あー、そこまで書かないといけないのか、と思いつつ「そうです」と答えると、電話に向かって、「定期の区間は?あー、それですわー。」と。

電話を切ると、「届けられているみたいです」と告げられた。予想外の展開。

丁寧にお礼を言って、届けられている警察署まで取りに行くと、中身が全部入ったままで届けられていた。窓口の方は「届けられた方は名乗られず、連絡先も言われなかったので…」とのことで、受取っておしまいということになってしまった。

 

大切な定期入れが戻ってきて、すごく嬉しかったのだけど、あまりにも簡単に見つかってしまったので、ちょっと信じられない感じだった。こんな都会で物を落としたら、絶対に出てこないと思っていたし、悪用されることはあっても、届けてくれる人なんてまずいないと思い込んでいた。

でも、現実はそうではなくて、どこかの親切な人がわざわざ警察まで届けてくれた。名乗るわけでも連絡先を言い残すわけでもなく。
正直なところ、「そんな親切な人って本当にいるんだ…」とちょっと思った。
しかも、僕が受け取りの手続きをしている時、隣で男性が「誰が届けてくれたんですか?」と聞きながら何かを受取っていた。その人も何かを落としたけど、誰かが届けてくれたらしく、その届けてくれた人は、同じように名乗りも何もしなかったらしい。

 

大げさに聞こえるかもしれないけど、僕にとって今日のこの出来事はかなり衝撃的だった。
世の中っていうのは厳しいもので、自己責任が常に求められるし、今の時代、人のことをかまっている余裕なんてほとんどない、と勝手に考えていたフシがあった。

でも、今日の展開は、そんな考えとはぜんぜん違うものだった。

自分が思っている以上に善意は多く存在している、という事実を目の前にどん!と置かれて、自分の考えを改めるように、というサインを送られたような気持ちにもなった。
あまりにも人を信用していなかった自分を反省。世の中をやたら厳しいものにしているのは、自分自身なのかもしれない。

 

交番で相手をしてくれた警察官もすごく親切だったし、受け取りに行った窓口の対応も親身な感じだった。警察というと横柄で無愛想というイメージが強かったけど、親切な警察官もたくさんいるみたいだ(当たり前)。
定期を落として、災難かと思ったけど、結果的には逆にすごくありがくて、とても大切なことを考えることができた一日になったなぁ。

 

当たり前のように使っていた定期入れだったけど、いざ無くしたとなると呆然としてしまい、その存在の大きさを再認識させられた。
もう6,7年使っているから、かなり色がはげたりしてくたびれた感じが出てはいるけど、やっぱり長いこと使っていると自分が思っている以上に愛着がわくもんなんだ。

大切な物は落とさないように気をつけないと…。

 

そして、自分も何か落とし物を見つけたらちゃんと届けるようにしよう…。

 

 

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