写真と仕事。

先週末、家の撮影があって、名刺に建築写真家と記している方が家にやってきた。

写真が好きで、ずーっと写真を撮り続けてきたけど、プロの写真家なりカメラマンの仕事を間近で見ることはこれまでほとんどなかったので、横から見ていただけだったけどちょっと緊張した。

当たり前だけど、「あぁ、プロだなぁ…」と感動。写真にもいろいろあるのだということを改めて感じさせられた1日で、楽しかった。

 

建物の写真を撮ることを仕事にされている方なので、「あぁ、プロなんだなぁ…」という感想を持つことは当然なのだけど、とにかく手際がよかった。何をどうすればどんな写真が撮れるのか完璧に分かっていて、現場では依頼主とのイメージのすり合わせをしながら淡々とシャッターを切っていっているという感じ。

撮影の進め方もすごくスムーズで、どうやって撮ろうかなー、みたいな感じで悩むような感じはほとんどなく、手際よくカメラとレンズをセットしてあとは部屋のセッティング。
このセッティングは時間をかけてしっかりとしていたけど、配置さえ決まれば、あとはちゃっちゃとシャッターを切っていくだけだった。
撮影が滞りなく進んでいく様子は、緊張感こそあったものの、すごく気持ちのいいもので、写真を仕事にしている人の凄さがひしひしと伝わってきた。やっぱりプロはすごい。

 

写真を仕事にするからには、求められる写真をしっかりと撮らなくちゃいけないだろうし、そのための知識とか技術がまず必要。「写真を撮る」ということだけじゃなくて、撮影の進め方とか、当日やその前後のやりとりとか、写真を撮る以外の部分もすごく大切なはず。

今回の撮影で使っていた機材は、5DMK2とD800Eにレンズはチルトシフトレンズが中心だった。
建築の撮影にはD800Eの方がカッチリ写るから向いているけど、チルトシフトレンズの17ミリというのはキャノンしかないらしく、仕方なく使っているようなことを言ってた。

僕は、チルトシフトレンズなんて使ったことないから、どれくらい動かすと写りがどれくらい変わるのかとか全くもって分からないんだけど、当たり前ながら機材のセッティングに全く迷いはなく、あっという間だった。こういう手際よくセッティングをしているあたりからして、おー!すごい!プロ!っていう感じだったのだけど、やっぱり専門の知識や技術が必要なのに何事もないかのようにさらっとこなすというところがすごく素敵だった。

こういうのも写真を仕事にしてる人にとってみれば当然のことなんだろうけど、やっぱり実際に目にしてみると改めてすごさがよく分かった。そして、僕はそういうことをすごいと感じるくらいの写真知識と技術の程度だということも身にしみてよく分かった。

 

PENTAX MX smc PENTAX-M 50mm f1.7 PRO400H

PENTAX MX smc PENTAX-M 50mm f1.7 PRO400H

 

と言っても、それで何の問題もないんだけど。僕は趣味で写真を撮っているだけ。

撮りたい写真があって、その写真を撮るためにはどしたらいいかを考えるだけでいいし、誰かのために仕事で写真を撮るわけでもないから、好きなときに好きに撮ればいいだけ。

ただ、凝り性なもんだから、やりはじめると色々とこだわりが出てきてしまって、カメラとかレンズとかどんどん高いものが欲しくなったりする。あれを買えば、もっとうまく撮れるんじゃないか、とか思ってしまったりして。

でも、今回みたいなプロフェッショナルな仕事っぷりを目の当たりにしてしまうと、なんか自分の用途では今の機材で十分じゃないかという気がすごくしてきた。より新しいボディとか、より高性能なレンズ!とか考えていたけど、まさに好みの領域なわけで…。
もっと寄りたいとかより広く、と思ったときにレンズがないと撮れないから、そういうのは揃えていけばいいかなぁというくらい。

 

今回のプロの仕事っぷりを目の当たりにして、機材のことを考えるのは必要性に迫られた時までとりあえず置いておいて、もっと他のことをしっかり考えなくちゃなーという気持ちに改めてなった。
前回のブログともかぶるかもだけど、機材は自分が必要だと感じたときに必要なものを買えば良いけど、いざ使おうと思ってもうまく使いこなせなかったら意味がない。まぁ、実際に使ってみないとわからないこともたくさんあると思うけど、やっぱり自分の写真のことがあまり定まっていないとせっかくのカメラとレンズも宝の持ち腐れになっちゃうので。
新しく買ってみることで新たな写真が撮れるっていうことも確かにあるんだけど…。

 

普段は自分が撮りたい写真をとるために、露出から構図、被写体との向き合い方とか写真撮影にまつわるいろんなことをあれこれちゃーんと考えておくことが、機材の使いこなしへの第一歩かと。

そして、今の僕の写真はこうです、ってスパッと出せるようになりたい。

 

 

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2 Comments

  1. mko
    2014年12月18日

    はじめまして。
    タクマーのレンズってどんなのかなあ、と思っていたら偶然たどり着きました。

    趣味で(しかもかなり下手)フィルム写真が好きな者です。
    フィルムでなんとなく撮り始めて、15年以上になりますが、全然というか、ほとんど
    上達していません。気分で全然撮らなくなることもあるからだと思います。
    デジタルは、仕事用のコンデジがあるだけで、それ以外は持っていません。
    (デジ一眼とか色々考えましたけれど、山ほど眠っているフィルムカメラを考える
     と、それはできない、という結論に達しました。フィルムが入手不能になるか、
     プリントができなくなるまで、仕事以外ではデジタルは使うまい、と心に決めた
     からです。といっても、FBとかに投稿する時は、iphone使ってるし、フィルム写真
     も、スキャナー取込しているから、厳密にはデジタルに依存してますけれど)

    ワタナベカメラのことを書かれていて、思わず泣きそうになりました。
    僕もそんなに頻繁ではないですが、ここ数年、何度もワタナベさんのところにお世話になっていたからです。Lomoの6×12とかいう、へんなフォーマットを持ち込んで、「とりあえず試しに焼いてみたよ〜」と焼いてもらったのが最後です。
    ご存知かと思いますが、W氏さんは今年のはじめ、亡くなりました。
    あの、濃厚でうっとりするようなプリントには会えません。とても寂しいです。
    あの人柄と、あの空間は、本当に素敵だったと思います。
    モノクロは大阪市内で、とても素敵な人に出会ったので、そこに最近は持ち込む
    ようにしていますが、
    カラーネガは、どこに持っていったらいいのか、悩んでいて、夏に撮った写真が
    未だにどこにも出せていない、というていたらく。。東京のアクティブスタジオさんに出そうかどうしようか、などとぐだぐだ考えています。

    あ、私、兵庫県と大阪府の境目あたりに住んでいます。

    なんだかんだと、中古で買ったか、人から譲り受けたものが、いっぱいあるのですが、結局普段自分で使っているのは、
    OM-1と、ズイコーのシリーズ と、GR1(これは鞄にいつも入っている)
    flexaretの2型(もっぱら、モノクロばかり。たまにカラーポジ)
    BessaのR2Aと、Mマウントのレンズをあれこれ。
    だったのですが、なんと今年、何を血迷ったのか、
    MamiyaのRB67 proS をヤフオクで落札してしまいました。
    中判はいつかやりたかったんです。でもなんで、RB67にしてしまったんだろう。
    ちょっとだけ後悔しています。あまりに重い。。。
    レンズを入れると3Kg近い? でも女性でプロの人で、手持ちでストラップも、三脚
    も使わない人がいるらしい(市橋さん)ので、おっさんの僕も頑張らなあかんなぁ、
    と思ってる次第です。

    で、なんでタクマーレンズが気になったのか?
    ズイコーレンズと、タクマーレンズの、
    カラーネガにおける写りが知りたくなったからなんです。
    周りにタクマーレンズで、フィルムを使っている人なんて誰もいないので、
    情報がありません。
    ズイコーは古いレンズは一般にカラーネガだとイエローがかった感じに
    なるのが多いです。タクマーだとどうなのかなぁ?
    あと、pentaxのLXってどうなのかなぁ? 
    とずっと思っています。

    もしよろしければ、お話におつきあいください。

    Reply
    • YOYO1981
      2014年12月24日

      >mkoさん
      コメントありがとうございます。遅くなってすみませんでした。
      ワタナベカメラは今でも本当に残念でなりません。店長の送別会にも参加させてもらったのですが、出席されている方の多さが、いかに店長の人柄やプリントが慕われていたのかを物語っていたように思います…。
      タクマーレンズですが、個人的にはイエローがかるなど色合いの特徴というのは特に感じていません。今風のレンズに比べると少しコントラストが低いかなぁとは思いますけど、十分綺麗に写りますし。
      ただ、僕は今はデジタルプリントしてもらっているので、ナベカメのようにレンズ焼きしていたら少しちがった色合いとかが出ていたかもしれませんが…。

      Reply

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