不便だけど写真は楽しい。

PENTAX67 SMC PENTAX 105mm f2.4 EKTAR100

2013年も今日で終わり。
毎日毎日、試行錯誤の繰り返しで悩み続けたまま終わった1年だったなぁ。
今年1年を振り返ってみると、結石になって入院するとか人生初のことも色々あったのだけど、やっぱり一番はナベカメとの出会いがあったこと。そして、すごくすごく残念だけど、別れともなったことに尽きると思う。

フィルム写真のプリントで思うようなプリントができないことが多く、全部デジタルにしてしまおうかと悩んでいた時にナベカメを知って、フィルム写真の良さを再確認できた年だった。

 今もフィルムで写真を撮っているというと、何がええねん、とよく言われる。不便やんけ、と。

うん、確かに不便だ。そしてお金もかかる。フィルムはどんどん値上がりしているし。
そうなんだけども、出来上がる写真の雰囲気が好きで、撮影が楽しいのだから仕方ない。

旅行に行く前に、持って行くフィルムはどれにしようか、何本くらい持って行こうかと悩むことも楽しい。新しいフィルムをカメラにセットする時のワクワク感、フィルムを巻き上げる時の感触も好きだ。そして、プリントが仕上がるまでの間、「ちゃんと撮れてるかなー」「どんな写真になっているだろう」という不安と期待が入り交じった気持ちで出来上がりを待つことが楽しいのだ。

こういう不便なこと、手のかかることって今の時代、逆に貴重な体験になっていて、それ故にかつては当たり前だったことに価値が出てきているように感じる。
お金を出すこと（ものを買う）では得られないもので、自分の頭と体、そして時間を使って初めて得られる感覚。
そういう経験こそが大切で、充実感も高いと感じている人も多いんじゃないだろうか。

フィルム写真の良さって、「なんとなく雰囲気がいい」と言われることが多く、確かにそうなんだけど、自分で写真を撮っている感覚とか、分かりやすさというポイントも大きいと思う。
絞りとシャッタースピードの関係とか、最初は小難しく感じるかもしれないけど、一度分かってしまえば、難しいと思っていたことが、どんどん楽しくなってくるし。
そいういう自分でコントロールしている楽しさ、シャッターを切るとフィルムに像が焼き付くという分かりやすさってフィルムカメラならではかなと思う。

時間の流れがどんどん早くなっている時代だけど、のんびりする時間がもっとあっていい。むしろ、こういう時代だからこそ、意図的にのんびりする時間をとらないと、何かにどんどん押し流されているうちに人生終わってしまいそうで恐ろしい。
のんびりするという余裕を持つこと、そしてその余裕のある時間からこそ何か大切なことに気づける瞬間が生まれるんじゃないかなーとかなんとか、ぼんやり考えている。

これまで僕は、効率主義で、いかに上手く順序良くこなしていくかということこそが全てみたいに考えてきた。でも、それは確かに大事なことではあるけど、なんかそれよりも大切なものがあるような気がするなーと、何がきっかけかは分からないけど肌でそう感じるようになった1年だった。
まだ、全くうまくできてないけど、来年は少しずつでも実行できるようにしたいと思う。

僕が使ってるフィルムカメラはF3とPENTAX67。
大事な思い出にもたくさん付き合ってもらった、大事な大事な相棒。
どっちも不便な部分がたくさんあるけど、だからこそ愛着を持てていることは間違いない。まだまだ十分には使いこなせてないけど、動かなくなるまで末永くお付き合いしたい。

このまとまりがなく、つなたいブログに一年間お付き合いいだきありがとうございました。来年もなんとか続けていくつもりなので、引きつづきよろしくお願いします。
それでは皆様、良いお年を。

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