今を写真で残したい。

東京から大阪に戻ってきたのが2011年の6月あたまだったから、早いもので、今年でもう5年経ったということになる。光陰矢の如しとはまさにこのことか。
振り返ってみれば、あまりのんびりするような暇もなく、毎日毎日が時間との戦いで、ほっと一息つく頃にはもう夜中だったり、気付かないうちに子供と一緒に寝てしまっていることだって何回もあった。

この5年間で一番変わったことは、もしかしたら「時間」に対する考え方かもしれない。

「時は金なり」と言われるし、本屋にも時間の活用法に関する本がたくさん売られていたりする。「時間」というものがとても貴重なものである、ということはずーっと昔から言われてきたこと。
だから、時間は大切なものなのだと分かっていたつもりではいたけど、この5年間で時間の大切というものが本当に身にしみた。

どうやらこれまでは時間の貴重さを全く分かっていなかったみたいだ。

 

PENTAX K-3 II smc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limited ISO400 f2.4 1/125

PENTAX K-3 II smc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limited ISO400 f2.4 1/125

 

以前よりも胃が弱くなったとか、疲れが抜けにくくなったとかシミが増えたとか、自分の体で時間の経過を体感することもある。あー、自分も歳をとったんだなぁ、と感じる場面も増えてきた。

油断していたら、あっという間に老け込んでしまうんじゃないかと焦る時だってある。

でも、今一番時間の大切さ貴重さを実感するのは、子供の成長を通してだと思う。

首が座ったとか、寝返りをできるようになったというようなことから始まって、立ったり歩いたり走ったり、色んなことができるようになっていく様子を傍で見ることができるのはすごく嬉しいことであると同時に、今しかないこの瞬間を大切にしなければと感じる。

目の前に広がっている景色は今しか見ることができない。
当たり前のことなんだけど、気付かずにやり過ごしてきたことがたくさんあったはずだ。

 

子供の成長や家族との生活というものは、当たり前に存在しているわけではなくて、いろんなことの積み重ねの上に成り立っているものだと思う。
だから、毎日の何気無い瞬間だって、その時は感じられなくても、時が経てば貴重な瞬間だったんだと思える時がきっとあるはずだ。

だからといって、毎日一瞬たりとも気を抜かずに過ごすなんて、できるわけないのだけど…。
むしろ、ぼーっとできる時間って本当に貴重だ。
もしかしたら、そんなのもったいないと言われるかもしれないけど、そういう時間がないとやっぱり心が参ってしまうし、人とちゃんと向き合う余裕だってなくなってしまう。

 

PENTAX K-3 II smc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limited ISO100 f1.8 1/125

PENTAX K-3 II smc PENTAX-FA 31mm F1.8AL Limited ISO100 f1.8 1/125

 

たどたどしく歩く子供の姿も、昼寝している姿もそのうち見られなくなる。
ブランコ乗るのにも、手伝ってあげないと乗れなかったのがどんどん一人でできるようになっていく。

時間が経つと、いろいろなことがたくさん変わっていく。

でも、変わっていくことを止めることはできない。むしろ、時間というものがあって、変化していくからこそ、今というこの瞬間が貴重に感じられる。

自分一人がジタバタしたところで、何も変わりはしないのだけど、せめてこの瞬間の光景と自分の気持ちを忘れないように、毎日、写真を撮っている。

 

最近、後姿を撮りたくなることが多いなぁ。
後姿を見ているだけで、不思議と何か心がざわざわすることがあるのはなんでなんだろう。

背中で語る、なんてカッコ良さそうだけど、自分には出来そうもないなぁ。

だいいち、背中向けてたら写真も撮れないしなぁ。

 

 

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