モノクロだから感じること。
モノクロで撮りたいと思う時とカラーで撮りたいと思う時が交互にやってくる。同じようにフィルムばっかり使う時とデジタルも使ってみたくなる時が交互にやってくる。
ただ単に飽きっぽくて、飽きたら違うことをしようとしてぐるぐるしているだけという話のような気もするけれど、その度に新たな発見があり、新鮮な気持ちになる。カラーやモノクロ、フィルム、デジタルと色んなことをやっているからこそ、それぞれの良さに気づくことができるという側面があって、それが多少なりとも前に進むことにつながっているかもしれない。
写真を始めたころ、モノクロ写真はどことなく暗いイメージがあって好きではなかった。カラーネガばかり使って現像もプリントも写真屋さんに任せっきり。それで楽しかった。
でも、中村教室でモノクロを始めてからその考え方が大きく変わる。
色の情報が無いから、白と黒だけで表現しなければならないということは、光に敏感になるし、構図、アングル、露出と色々なことにより敏感になった。
モノクロで撮って、現像からプリントまで自分でできるということがすごく楽しかったし、モノクロだからこそ、被写体に集中できる、自分が何をどう見ているのか表現しやすいということにもこの時気づいた。
この撮影者の視線や世界観を感じやすいというのがモノクロ写真の一番大きな特徴ではないだろうか。モノクロだから表現するのが難しいけど感じやすい、というのは矛盾するような気もするけど、今は他の上手い説明が思いつかない…。
今回、T-MAXディベロッパーを使ってみたら液温の管理がしやすいこともあって、溜まっていたフィルム6本をコンスタントに現像することができた。SPDを使っていたときは夏場とか冬場に液温管理が難しくて、現像がどことなく億劫になり溜まってしまう傾向にあったので、もっと早くに導入すべきだったと少し反省。