写真のプリントと街の写真屋さんの関係。
今回は、デジカメプリントするときによくお願いしている街の写真屋さんにフィルムを現像とプリントとCDRへの焼き付けをしてもらった。
最近は郵送でもフィルムプリントをしてくれるお店が増えたけど、やっぱり直接話をしてプリントしてもらえるお店が近くにあるのはすごく心強い。
写真をプリントするのには街の写真屋さんの存在がやっぱりすごく大きい。
そのお店は最寄り駅から歩いて5分くらいの所にある、すごくこじんまりとしたお店なんだけど、行った時には他にもお客さんがいて、ちょっと混み合っていることが多い。
そこらへんのカメラのキタムラとかよりはよほどお客さんがきているのではないだろうか。
小売りはほとんどしてないから、プリントのお客さんばかりなんだけど、店員さんが丁寧に端末の使い方とかを説明しているところをよく見かける。
みんな気さくな感じで、親切だし、プリントだってしっかりしてる。値段は控えめだけど、銀塩プリントでコダックロイヤルペーパー使ってるし、写真に対してすごく真摯な印象。
若い人はともかくも僕たち以上の世代の人だと、フィルムを使っていた人たちがほとんどだろうし、写真はプリントするもの、っていうイメージを持ってる人は多いと思う。
でも、デジカメで撮影すると、お店でプリントしてもらう時にSDカードを端末に入れて、色々タッチして写真を選んで、というのが面倒くさかったりややこしかったり分かりにくいと感じる人も多いはず。
だから、話しやすい店員さんで、丁寧に教えてくれることっていうのはとても良い対応だと思うし、一度慣れると何度もそのお店に行くのが普通だろうから、けっこう高齢な方を見かけることが多いのも分かる気がする。
ちなみにそのお店の店長はプロのカメラマンなので、マニアックなお客(僕みたいな?)が細かな要求をしてもしっかり対応してくれる。フィルムのプリントの時も細かく要望を伝えれば1枚1枚考えながらしっかりプリントしてくれる。
ここに通うようになって、もう3年程になるけど、お客さんの数は着実に増えてる。これって、そのお店の近辺でプリントをする人が増えてきているということなんじゃないだろうか。
デジカメが普及して、プリントする人が減ったとよく言われるけど、身近によい写真屋さんがあれば、人ってやっぱりプリントするんじゃないのかな。
「あ、写真のプリントってなんかええんやな」と一度思ったら、それからはきっとプリントする。
東日本大震災があってから、写真をプリントすることの大切さということよく見聞きするようになった。でも、お店によってプリントの品質に結構な差があるし、高精細なデジカメの画に慣れているから、プリントの質が悪いとディスプレイで見る方がいいと思う人もいるかもしれない。
僕もかつて大切な旅行の写真フィルムを街の写真屋に出したら、プリントがあまりにもデジタルっぽくて画も眠い感じでがっかりしたことがあった。
でも、他のお店でプリントしてみたら、すごく良いプリントで全く違う印象だった。店によってなぜこんなにも違うのかと当時はすごく不思議だった。
写真を残す、プリントすることの良さは僕もなんとか伝えたいなぁと思っているのだけど、それにはやっぱりちゃんとプリントしてくれる写真屋さんの存在が必要不可欠。
コンビニでも家電量販店でもプリントできるけど、写真の撮影とプリントが身近になった一方で、プリントに対する考え方がずいぶん軽くなってはいないだろうか。みんなプリントしないし、まぁこれくらいでいいでしょ?みたいな。
プリントって写真を仕上げるうえですごく大切なプロセス。写真に詳しくない人も、プリントを見たらなんとなく感じるところがあるのだと思う。色の退色が早かったら、もう同じところではプリントしないだろうし。
自分が思っている以上に綺麗にプリントされていたら、やっぱり嬉しい。これは誰でもきっと同じ。デジタルカメラが普及している今だからこそ、プリントという存在が新鮮な面もある。だから、予想以上の仕上がりだったら感激する人ってきっと多いはず。
写真をプリントするうえで、街の写真屋さんってすごくすごーく重要だと思うんだけど、そういう風に感じてプリントしてくれてる街の写真屋さんてどの程度いるのだろう。
写真をもっとプリントするためにも、色々と考えて、しっかりプリントしてくれるお店がもっと増えたらいいのになぁ。大阪に住んでても思うんだから、都市部を離れるともっと切実かもしれないなぁ。
写真は、今を残すために撮るものだし、長い時間が過ぎてから見返すということが前提。だから、10年、20年たっても見られること、残っていることが大切だし、すぐに見られることも同じくらい大切。
だからこそ、プリントしてアルバムに残すことが大切で、そのためにもしっかりとプリントをしてくれる街の写真屋さんの存在がとっても大事なんだと思っている。